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2015.05.30

奈良橋陽子がカンヌ映画祭で「ジャパンデイプロジェクト」に参加しました

Japan Day Project: Seminar Yoko Narahashi - The 68th Annual Cannes Film Festival
 
2015年5月13日~24日で開催されたカンヌ映画祭で催された「ジャパンデイプロジェクト」に於きまして弊社代表の奈良橋陽子が「日本とハリウッドのビジネスの架け橋として」というタイトルでビジネスセミナーのゲストスピーカーを務めさせて頂きました。
 
スピーチの要旨
 
セミナーでは最初にキャスティングのことを少しお話しして、その後、国際的な映画を作るにあたっての私なりの見解についてお話しました。

 

国際的な映画の製作においては、まずINVISIBLE WALL (透明な壁)が存在します。日本と海外とでは様々な点で当然違いがあるため、その違いをお互いに把握し合う必要があるのです。そうしないと必ず混乱が起きます。コミュニケーション――― 言語はもちろん、書類上や法律上、また映画作りのシステムなどの違いを理解し合うためには、翻訳や通訳、国際電話、メール等、様々な手段を用いる必要があるため、国内で製作する場合以上に時間と人件費をかけなければなりません。

 

そして、海外との交渉を誰がおこなうのか、ということも大事なポイントです。実はそこにこそ、国際映画作りがうまくいくかいかないかが懸かっているように思います。撮影現場においても同様で、両方の言語や文化、法律、演技のこと等を知っている人が居た方がいいでしょう。

 

いまアメリカの映画界には、日本で撮影したいと考えている人たちもかなりいると思いますが、実現するのはなかなか難しいというのが現状です。それはやはり費用が高いということと、インセンティブがないこと、そして先ほどの「透明な壁」を理解していないことが原因です。例えば他の国、アメリカの州などは20~30%、制作費をバックしてくれるのです。それにはもちろん、その国のスタッフ等を必ず使わなければいけないといった細かい条件はありますが。―――日本でもそういったインセンティブを与えられるようになれば、一気に国際映画の撮影は増えると思います。

 

要旨ここまで

 

これからも国内外の映画関係者の皆様との交流で
さらなる日本とそして世界の映画界の発展を
応援したいと思っております。
 
ジャパンデイプロジェクト(JDP)は、日本の文化やその産業を世界に向けて発信する新しい創造的な取り組みです。